農地・水・環境保全向上対策の概要

農地・水・環境保全向上対策とは...

我が国の農地・農業用水等の資源の適切な保全管理が、高齢化や過疎化等により困難になってきていること、ゆとりや安らぎといった国民の価値観の変化への対応が必要となっています。また、我が国農業生産全体の在り方を環境保全を重視したものに転換していくことが求められています。

そこで、平成19年度から、地域ぐるみでの効果の高い共同活動と、農業者ぐるみでの先進的な営農活動を支援する「農地・水・環境保全向上対策」の本格的な実施が始まっています。

農地・水・環境保全向上対策の背景

「農業者負担の増大」と「農村環境の悪化」

いま、全道の集落で高齢化や過疎化が進行しています。とりわけ、農村部では労働力の不足から、農業者だけでは農地や農水路などの維持管理や農村の自然環境・景観の保全することが困難になってきています。集落の「まとまり」が弱くなりつつあるため、農業者が中心になって地域ぐるみで行われてきた水路などの草刈りや周辺の美化、植栽などの共同活動が衰退しているのです。

この20年間で農家戸数が約半分になり、農家一戸あたりの耕地面積が拡大する一方で、農家の高齢化が進むという状況にあり、耕作放棄された農地が増大するなど、「農業者負担の増大」と「農村環境の悪化」という弊害が深刻になってきています。

高齢者の(65歳以上)の割合の増加(左)・農家戸数のと農家の高齢化の推移(右)

高齢者の(65歳以上)の割合の増加:農業センサスより
農家戸数のと農家の高齢化の推移:農業センサスより※但し、2015年は北海道農政部推計値

粗放的な農地管理による浸食・土場流亡 省力的管理による除草剤散布の影響 管理機能低下による排水路の滞水
管理機能低下による水路の破損 廃屋による農村景観の悪化 古タイヤの不法投棄による農村環境の悪化

消費者の農村への期待

食品に関する事件、輸入農産物の残留農薬など、食の安全・安心へ不安を抱く消費者が、食の安全・安心を求めて国産、道内産の農産物、食品に期待しています。また、地球温暖化や近年の経済状況による人口の都市流入の再加速化より、農村の持つ自然環境やゆとりある生活環境への評価も高まっており、良好な農村環境の形成や環境を重視した農業生産への取り組みが求められています。

農村の多面的な機能

食料生産

安全かつ新鮮、多彩な農作物を安定供給。

農村景観

農業が育んできた美しい景観。

国土保全

洪水調節や地下水供給、地すべり防止など国土保全機能。
道民、国民共有の財産である農村の多面的な機能

水循環

平野の隅々まで潤す、きめ細かい水路や取水施設。

生態系保全

水路や水田など二次的自然の生態系。

浄化機能

水路や河川の持つ自然浄化機能。水田の大きな脱窒効果。

歴史的遺産

北海道遺産の北海幹線用水路など先人が築いた施設の維持。

教育学習

自然や生き物との付合いを通じた体験学習や自然教育の場。

保養空間

憩い、保養、レジャー、帰省、旅行など国民の安らぎの場。

ため池や里山

身近な自然。動植物が生息する貴重な生態系空間。

農村の集落機能の回復・活性化

こうしたなか、農村地域において農地・水・環境の良好な保全とその質的向上をはかることを通じて農村を回復・活性化するために、「地域でできることは地域でやる」地域ぐるみでの共同活動と、「食料の安定供給」に向けた農業者ぐるみでの先進的な営農活動を、国、北海道、道内市町村が一体的かつ総合的に支援する「農地・水・環境保全向上対策」を実施することとなりました。

農地・水・環境保全向上対策の道内の取り組み

期間は平成19年度から平成23年度までの5年間

国と北海道、道内市町村では、農地・水・環境の良好な保全と質的向上を図る地域共同の取り組みを支援する施策として、平成19年度から5年間、農地・水・環境保全向上対策を実施します。

共同活動への支援と営農活動への支援

共同活動への支援

農業者のだけでなく、地域住民・自治会・関係団体などが幅広く参加し、農地や農業水路などの施設を長持ちさせるようなきめ細かな手入れや、農村の自然や景観を守る取り組みに対して支援を行います。また、都市住民やNPO、企業とも連携し、活動するなど、新たな取り組みも視野に入れています。

(活動組織の構成イメージ・例)

地域住民参加型地域内交流型都市・農村交流型

営農活動への支援

化学肥料・化学合成農薬の大幅な低減など環境にやさしい先進的な営農活動を行うなど、農業者の皆さんで農業生産による環境への負荷を減らす取り組みに対して支援を行います。

対策ロゴマーク活用事例

ロゴマーク使用にあたってはマニュアルを必ずご確認ください。

フラワーロードの取り組み